山﨑委員

大きな3点目は、昨日も出ましたが、遠州灘海浜公園篠原地区への野球場についてでございます。若干重なるところもあるかと思いますが、大切な話ですので、確認をしながら行きたいと思います。
 この背景については、多くはもう申し上げませんが、先般の2月定例会で3つの理由をもって減額修正されたと。その後、今日に至るまでパブリックコメント、それから市議会の特別委員会の設置と第1回の開催、さらに先般も建設業協会から正式に要望書が市長に手渡されたようですが、それ以外にも各種団体からやってくれというような要望が出されているというふうに、動きが活発化していると思います。
 そのような中、お伺いしたいのは、さきの2月定例会以降今日に至るまで、県としてはパブリックコメントはもちろんやってるんですが、それ以外にどのような取り組みをされてきたのか。そして今後どのような時期にどのような取り組みをされるのか、まずこの点についてお答えください。

公園緑地課長
 2月議会以降の取り組みでございます。
 先ほどもお話がございましたように、公園基本構想を公表するために、都市公園懇話会を2回開催いたしました。その間にパブリックコメントを実施いたしまして、いただいた意見に対して県の考え方を公表して、5月30日に基本構想として公表をしたものでございます。
 この間、パブリックコメントに対しまして、多くの意見をいただくよう活動をしてまいりました。私どもでは、野球関係者に基本構想を御説明するなど、そのほか面談に訪れたときに基本構想の御説明をするなど基本構想の周知理解に取り組んできたところでございます。その結果、多くのパブリックコメントに県民の方の意見をいただいたところでございます。
 また、市との協議も進めております。4月11日に11回目の勉強会を開きまして、昨日も申し上げましたとおり、1つの課題となっております防災機能に関する県、市の役割分担について、レベル1を超える負担につきましては市の負担が原則ということを共通認識として持ちまして、今後詳細を詰めて、最終的には市と協議を完了したいと思っております。
 そのほか、お認めいただいた平成28年度予算の現場での測量、地質調査の執行についても進めてまいりました。5月25日の西区協議会から始めまして、地元の自治会、地権者の代表などが組織をします地元の協議会などに今後の28年度の予算の執行について説明してきたところでございます。
 県といたしましては、今後、さまざまな機会を捉えまして、さらに多くの方々の意見をいただきたいと考えておりますと同時に、市の特別委員会の議論が進み、浜松市が用地調査費を補正予算に計上されたことにより、浜松市民のコンセンサスは得られたという判断をし、市との防災機能に関する調整を早期に完了させ、次のステップであります公園基本計画の必要性や具体的な検討項目などを県議会の皆様に丁寧に説明した上で、基本計画の策定に入っていきたいと考えております。

山﨑委員
 大変御丁寧にありがとうございました。
 またおいおい指摘するとして、昨日の5番委員とのやりとりの中で気になったところが幾つかありましたので、少し確認をしたいと思います。
 まず、篠原地区ありきではないかというような話がありました。それに対して、当局側のお答えとしては、あくまでも今の段階で着手するならば篠原しかないということだったと思いますが、それでよろしいでしょうか。

 また、篠原でないとすれば、新たに候補地を探して一から着手していかなければなりませんよね。そうなってくると一体どれぐらいの期間が必要になってくるのかについて教えてください。

公園緑地課長
 1点目の、今の段階では篠原地区しかないではないかということについてお答えいたします。
 現段階で、公園事業により野球場の整備を進めるという前提条件がありますけれども、その中では、検討をしてまいりました篠原地区の基本構想に基づきます。篠原地区の基本構想をつくった背景といたしましては、遠州灘海浜公園の防潮堤の整備が進み、篠原地区遠州灘海浜公園を取り巻く状況が大きく変化をいたしました。昭和37年来、計画決定されて一団の未利用地が残っている箇所でございますし、その間、浜松市においても都市公園の見直しなどが行われましたけれども、この箇所については公園としての整備が必要だということが平成26年の見直しの中でも出てきておりまして、篠原地区については、スポーツレクリエーションの拠点として整備することが望ましいということが市の見直しの中、浜松市緑の基本計画の中でも示されておりました。
 一方、そこをスポーツレクリエーションの場所として、拠点として整備するに当たりまして、県内の県営のスポーツ施設についての検討をしたところ、西部に野球場が不足している状況がございまして、野球の西部地区での状況を、野球の振興の状況を検討したところ、浜松地区に野球場を持ってくるのがふさわしいであろうという検討がございました。そうしたところから、篠原地区に大規模なスポーツ施設として野球場を配置するという結論の基本構想になったところでございます。
 それで、今現在、先ほど前提で申しましたとおり、現段階で公園事業により整備を進めるということであれば、県としては篠原地区以外にはないという結論でございます。

 もう1つ、篠原地区以外で整備を進めるに当たりまして、どれぐらい時間がかかるのかということでございます。
 これは、西部地区で広域的な利用ができることが1つの条件でございますけれども、そのような場所をまず選定して、公園事業でやる場合には公園として計画決定するという手続が必要になります。
 計画決定することになりますと、その場所の適地を探す必要があります。これについては、適地を選定するのに場所によっていろいろありますけれども、おおむね2年ぐらいは必要ではないかと考えております。その後、そこを公園として都市計画決定しまして、事業認可をとるということで、都市計画決定に2年ほど、事業認可に1年ほどと、場所によりますけれども、合計で言うと4年から5年はかかるんではないかと推測されます。

山﨑委員
 今のお話ですと、現実的に考えて、篠原地区でしかあり得ないということだと思います。

 もう1つ確認させていただきたいんですが、昨日、四ツ池公園と市営球場との絡みが出ました。けさも新聞に書かれていましたが、決して市営球場の代替施設として篠原につくるんではないですよと。もちろん、四ツ池と篠原との関係性は大きくあるんでしょうけれども、そこは別物であるというお答えだったと思うんですが、いま一度そういうことでよろしいでしょうか。

交通基盤部理事(高次都市機能担当)
 今回の基本構想の篠原地区への野球場整備のお話と、四ツ池公園の市営球場の再編の話とは別物かというお話でございます。
 昨日、5番委員からも御質問がありましたとおり、今回県が策定しました基本構想の中では、四ツ池公園市営球場の存続、廃止にかかわらず、篠原地区に野球場を導入することが望ましいとしたものでございます。
 きのうも申し上げましたとおり、今後市が四ツ池の市営球場を廃止するということになれば、よりこの篠原での野球場の意義が高まるというお答えをしたものであります。

山﨑委員
 私も、浜松に住んでまして、四ツ池公園はよく遊びに行きましたし、野球もやってましたので、市営球場も使わせてもらったし、陸上というかマラソンで陸上競技場も使わせてもらってまして、四ツ池公園には非常に思い入れがあります。
 ただ、老朽化も進んできていますので、やっぱりこれをいい形で再編するのが、市民として、県民として望ましいのかなと思っていますが、ただそれはそれとして、しっかりとその議論もしてはもらうんですが、そうはいってもこの篠原地区はまた並行して議論していくべきことだと私は思うんですね。
 ただ、市議会の特別委員会で、どっちを先に議論するかという話もあるようですが、僕はそれは並行でいいと思う。そして、その間にこの篠原に野球場がやっぱり欲しいと、県立として。そういうコンセンサスが得られれば、そういう結論じみたものが市議会の場で出されたんであれば、僕はもう県として次のステップに進むべきだと思いますが、そういう私と同じ認識でよろしいでしょうか。

交通基盤部理事(高次都市機能担当)
 市の特別委員会について、県としてお話しすることではございませんが、県として期待しておりますのは、やはり篠原地区での野球場導入についてのコンセンサスを得ていただくことに大いに期待するところでございます。
 今後の進め方につきましては、既に3つの条件というお話もございまして、市民県民へのコンセンサス、それから市と県の役割分担、完成時期の3つの話がございまして、こういったことを県民の皆様、それから議会の皆様に御理解をいただいた上で、次のステップに進めていきたいと考えてございます。

山﨑委員
 今、市議会のそういった議論を大いに期待していると、議論が盛り上がっていくことを期待しているという御答弁だったと思うんですが、最後に確認なんですが、なぜ県はこの構想を前に進めたいと考えておられるのか。それは地域の活性化とかそういった観点からでしょうか、お答えください。

都市局長
 もちろん、公園として必要な野球場という話もございます。それと同時に、三一一以降ショッキングな映像から、沿岸地域というのはまさにクモの子を散らすように土地利用が図られることがなくなってまいりました。そこにありがたいことに大きな御寄附をいただきまして、あれだけの防潮堤ができ、ある意味生まれ変わった土地ができてまいります。
 そこに公園の都市計画決定がされた未利用地があるということで、いろいろ検討していた中で、望ましい施設として野球場という話になって、それがにぎわいにつながり、周辺地域が相乗効果で上がってくるというような沿岸地域のリノベーションのモデル的なものになってきて、それが発信できればまさに好機かなということで、いろんな意味合いを持って県としては考えていきたいと考えております。よろしくお願いします。

山﨑委員
 ありがとうございました。
 最後に、意見、要望だけ申し上げたいと思いますが、宮尾都市局長がおっしゃったように、私もこの構想はまさに疲弊している沿岸地域、浜松市南部を復活させる、リノベーションする絶好のチャンスだと思っています。
 御承知のように、今、沿岸部の地価は下がって、人口も流出していて、私は今PTAの会長なんかもやらせてもらってるんですが、中区なんですけれども南区寄りなもんだから南区の方々と一緒に研修したり、懇親する機会が多いんですけど、全市域の中でやっぱりその地域だけが児童数が減ってるんですよね。5番委員からきのう、子供を安全に遊ばせる場所なのかというような趣旨の話がありましたが、そういう意味では確かに本当に減っちゃっているということだと思います。
 でも、本当に危険な場所なのかという話ですよね。少なくともオリンピックまでには防潮堤が完成するわけですから、そうすればレベル2の波が来たとしたって、2メートル以下の浸水深にほとんどの地域が抑えられると。そうすればそこの家屋が流れないということであれば、よっぽど命は助かるということで、全然その前提条件が変わってくるんだと思います。
 それから、やっぱり防潮堤ができても、本当にじゃあ人が戻ってくるのかという話をされる方もいらっしゃいます。確かにそうで、人って、心理的なんでしょうけれども、守ってばっかりいるところに魅力を感じないというか、なかなか集まらないんですよ。だけど、そこに攻めの姿勢、こういう総合的な公園をつくって、トビオはもともとあったけど、野球もできる、サッカーもできる、体育館もある、いろんな遊びができる、子供たちがそこで集まれる、子供たちの声を聞いて大人たちも元気になれる、そういった空間をつくれば、まさに攻めの一手として、求心力が生まれるんですよね。攻めは求心で、守りは遠心なんです。
 だから、この地域は守りだけじゃなくて攻めの材料が必要だと思ってたところにこの話が来たので、これを絶対に私はものにしてほしいと思いますし、ただ、そうは言ってもいろんな意見があるのは承知しています。そういった意見をないがしろにするわけにはいきませんから、しっかりと1つ1つ受けながらも、それでも善は急げですから、建設業界からも早期の建設着工を望むという声もありましたので、その声に応えられるように、早期に着手できるように頑張っていただきますことをお願いいたしまして、以上質問とさせていただきます。ありがとうございました。